#5 【柔軟性向上】よく耳にする筋トレをすると身体が固くなるって本当?

トレーニングの考え方

おはようございます、Ro(@rosumiblog)です。

筋トレをすると身体が固くなる

筋肉がつくと動きが固くなる

だから筋トレはしない方がいい

このような筋トレに対する意見を聞いたことはありませんか?

筋トレに対してネガティブな考えを持っている多くの人は、筋トレが柔軟性の低下や競技中の動作が固くなるという勘違いをしていることが多いです。しかし、実際のところは正しいフォームで筋トレをすると柔軟性を向上させるし、筋肉量が増えても動作が固くなることはありません。

  • 筋トレは筋力だけでなく柔軟性も向上させる
  • 「身体が固い」と感じる原因を理解して適切なアプローチができる
  • 筋トレに対する偏見がなくなりトレーニングの重要性がわかる

この記事では、なぜ筋トレをすると柔軟性が向上するのか、身体が固いと感じる理由はなんなのかを解説します。筋トレに対して正しい認識をしてアスリートの競技力の向上につなげましょう。

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筋トレは競技や日常の動作よりも大きな関節可動域を使う

なぜ筋トレを正しいフォームで行うと柔軟性が向上するのかというと、競技や普段の生活の中の動作よりも筋トレで行うエクササイズの方が使う関節可動域が大きいからです。

スクワット、デッドリフト、リバースランジのフォームを思い出してみてください。競技や日常の中で腿が床と平行になるまでしゃがんだり、膝を伸ばしたまま上半身を前に倒したり、片膝立ちの姿勢になったりすることはほとんどありませんよね。

筋トレでは可動域を大きく使った動作を繰り返すため、筋が伸ばされて少しずつ柔軟性が向上していきます。重りを扱う場合は、重力が筋を伸ばすのを手伝ってくれるので自力でやるよりも大きな可動域を使いやすくなります。

つまり、筋トレは筋力・筋のサイズ+柔軟性を向上させるのでストレッチだけをするよりも効率良くアスリートの競技力向上に貢献します。ただ、十分な柔軟性がないと適切なフォームでエクササイズを行えない場合があるので、柔軟性が不十分なアスリートはエクササイズを取り入れる前にストレッチや柔軟トレーニングをして十分な柔軟性を得る必要があります。

一方で、筋トレをしたときに身体が固くなったように感じることは確かにあります。筋トレ後の「身体が固い感覚」や可動域が狭くて「身体が固い」とはどういうことをいうのでしょうか?

そこには「スティフネス 」と「筋の長さ」が関係しています。これからそれぞれについて解説していきます。

2つの身体が硬いと感じる要因

スティフネス

 

スティフネスとは「曲げやねじりの力に対する、寸法変化(変形)のしづらさの度合い」「工学的には単位変形を起こすのに必要な力」とWikipediaでは説明されています。少しわかりにくい表現もあるので例としてバネやゴムで説明していきます。

バネやゴムを引っ張る時、思い切り引っ張る事で少しずつ伸びるものと少しの力でも思い切り伸びるものもありますよね。引っ張るときの一定の力に対して、伸びが小さいとスティフネスが大きく、伸びが大きいとスティフネスが小さいといえます。スティフネスが大きくても伸びるけれど、より大きな力が必要だということです。

筋サイズが大きくなるとスティフネスも同時に大きくなります。アスリートが筋トレをして身体が固くなったように感じる原因は、スティフネスが大きくなったとこで大きな関節可動域を出すために今までよりも大きな力が必要になるからです。

ただ、スティフネスが大きいからといって、身体が固いというわけではありません。スティフネスが大きいほど可動域を使うのにより大きな力が必要になるだけで、可動域の大きさとは切り離して考えましょう。ウエイトトレーニングでは、重りを扱うのでスティフネスが大きくなっても重力を利用して大きな可動域を使えます。

また、筋肥大と共に可動域を使えるように動きのトレーニングすることは可能ですし、競技によってはスティフネスの大きさが有利に働くこともあります。筋トレによるスティフネスの影響を理解して、競技力につなげることが大切です。

筋の長さ

筋の長さというのは常に一定ではありません。筋肉が使われず、短い状態が続くと筋の長さは短くなります。

例えば、肘や膝を少し曲げた状態でギブスをつけ、しばらくそのままの状態が続くと次にギブスを外した時にその肘や膝を伸ばす時に可動域が制限されてしまいます。曲げたままの肘や膝に身体が適応して、筋の長さが短くなった事で起こる現象です。

この場合、筋の長さの限界が以前よりも小さくなっているので可動域は小さくなっています。スティフネスとは違い、筋の長さが短くなると大きな力を加えても可動域は途中で制限されてしまいます。

筋が短いままだと可動域を無理に出そうとして身体に必要以上の負荷がかかったり、筋が無理に伸ばされたりしてケガをするリスクが上がるため、筋の長さを向上させる必要があります。普段の生活や競技中の動作だけを行うと可動域が制限された動きばかりになり、筋の長さが短くなる原因になります。

大きな可動域を使わなければならないウエイトトレーニングやストレッチをして少しずつ筋を伸ばしていきましょう。筋の長さを改善して動作の幅を広げたり、ケガのリスクを減らすことができます。

まとめ:よく耳にする筋トレをすると身体が固くなるって本当?

「筋トレをすると身体が固くなる」というのは昔からよく聞くことですが、実際のところは筋トレは柔軟性を向上させます。筋トレでは、日常や競技中の動作よりも大きな可動域を使ってエクササイズをしないといけないからです。筋力・筋サイズに加えて柔軟性も向上してくれるのでアスリートにとってとても効率のいいトレーニングです。

「身体が固いという感覚」や「関節可動域が小さい」原因には「スティフネス 」と「筋の長さ」が関係しています。

スティフネス:可動域を出すために大きな力が必要になるが、十分な力を加えると大きな可動域を出せる

筋の長さ:筋の長さが短いと力を加えても可動域の大きさには限界がある

それぞれの特徴を理解して、問題に対して適切なアプローチを取ることが大切です。

最後に、筋肉がついても身体が固くならない証拠として体操選手やウエイトリフティング選手をみてもらえるとよくわかります。あれだけの筋肉がありながら、大きな関節可動域を使い、柔らかい動きをしています。筋トレに対する間違ったネガティブなイメージに惑わされずに筋トレをして競技力向上とケガをしにくい身体作りをしていきましょう。

 

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